家族に支払い義務はありません!

親や子供が滞納した場合、他の家族に支払い義務はある?

例えば、鈴木さん家のAさんが、

  • クレジットカードでたくさんお買い物
  • さらにキャッシング枠でも借り入れがある

というような状態で、どこかにいなくなって(蒸発して)しまったとします。

 

クレジットカード会社は、Aさんのが指定していた銀行口座からの引き落としができれば問題ないのですが、それもできなかったとします。

 

その場合、カード会社はAさんの家族に対して支払い請求を行うでしょうか?

 

家族に支払い義務はありません

この場合、家族は支払う必要が全くありません。

 

クレジットカード契約は、あくまでもカード会社とAさん本人の間に行われているものとして扱われるので、家族であっても支払い義務は発生しないのです。

 

例えば、Aさんが妻であったり夫であるケースでもそうです。
また、Aさんが子供だとしても、その親は代わりに借金を支払う必要はありません

 

ましてや、

  • 兄弟
  • 姉妹
  • いとこ
  • 親類

の場合なら、なおさら不要です。

 

相談の形でお願いされていたことも

上記のように法律で家族による肩代わり返済が認められていないので、クレジットカード会社もご本人以外に対しては、決して支払いを強要するようなことはありません。

 

ですが、露骨に「返済しろ!」と迫られることはないにしても、一昔前までは相談という形で、家族に支払いを肩代わりするようにお願いされていました。

 

例えば、「家族の方が一時的に立て替えておくというのはいかがでしょうか?」のように、少し遠回しに言われるなどです。

 

立て替え払いの相談

 

現在ではこのような表現方法でも法令違反として認識されていますので、各社はオペレーターにシッカリと指導するようになりました。

 

上記はオペレーターによる電話の例でしたが、

  • メール
  • 訪問

での督促に関しても規制が進んでいます。

 

ヤミ金や消費者金融の取立てが酷かった時代

消費者金融と違ってクレジットカードの場合は、どこも大きな会社が運営しているので、違法な取り立てみたいなことが行われる可能性は、限りなくゼロに近いと言っても過言ではありません。

 

よくドラマなどのイメージでは、「旦那さんが商売やギャンブルで作ってしまった借金を、取り立て屋さんが妻や家族に対して脅しをかけて返済を強要する」というようなものがあります。

 

これは一昔前では、大手消費者金融のようなところでも近いことが行われていましたが、貸金業法が改正された2010年以降では大手ではそのようなことは、ほぼ無くなったと思います。

 

ですから、基本的には、ヤミ金などに手を出さない限りは、家族への取り立ては行われないと覚えておきましょう!

 

それでも支払ってしまう家族の方々

支払い義務は無いにも関わらず、代わりに返済をするご家族の方がおられます。

 

特に多いと感じるのは、お子様(と言っても成人ですが)が利用したクレジットカード利用分を、親御さんが代わりに支払うケースです。

 

親の肩代わり

 

親が子供の尻拭いをする理由としては、大きく3つあると感じています。

 

(1)他人様に迷惑をかけない

一番大きいと感じるのは、日本人的な「人様に迷惑をかけてはいけない」という気持ちです。

 

特に高齢の世代では、まだまだこういった日本人的な恥の文化が強く残っているように思います。

 

(2)経済的な余裕

また親の世代は経済的に余裕がある人が多いということも、要因の一つであると感じます。
支払える余裕があるからこそ、恥にも気が回るということです。

 

(3)過保護

最後に、もう一つ付け加えるなら「大人になっても続く甘やかし」です。

 

親御さんの心理には「支払っておいた方が息子・娘の社会的な復帰が早まるんでしょ」という気持ち(親心)が働いています。

 

利用者が20代前半の方ですと、まだご自分の個人信用情報が傷つくということが、後々どのようなマイナスの影響を引き起こすのか?よく理解されていない方も多いです。

 

そのことまで親御さんが配慮して、肩代わりされるのです。

  • 実際、そのように肩代わりされて、すぐに復帰した方が良いのか?
  • 自分で痛い思いを経験して次に活かした方が良いのか?

それはケースバイケースだと思いますし、私が判断できることでもありません。

 

ですが、カード利用料の支払い義務があるのは契約者本人だけで、ご家族の方には無いということは非常に大事なことですので、押さえておいて頂ければと思います!

 

家族や恋人が不正利用(無断使用)しても自分の責任」とも関連する内容なので、合わせてチェックして頂ければと思います。

 

連帯保証人になっている場合

家族間で肩代わりの義務がないと言っても、連帯保証人になっている場合は、借りた本人と同じ責任が発生しますので支払い義務がでてきます。

 

ですが、自分が連帯保証人になって良いと思ってしたことなので、それは法律上避けられません。

 

知らないうちに保証人にされていた場合

それでは、家族の誰かが勝手にあなたの実印や印鑑証明を使って、連帯保証人にしていた場合はどうでしょうか?

 

もし本当に家族が勝手にやったのでしたら、その契約は無効になるので、やっぱり支払い義務は発生しないのです。

 

「そんなの通用するの?」
と思われるかもしれませんが、保証契約時には説明責任というものが生じるので、本人が知らない間に契約が締結されることはありません。

 

家族が亡くなった場合

それでは、家族が借金を残したままで亡くなってしまった場合はどうなるでしょうか?

 

この場合も基本的なことは変わりませんが、相続をした場合は、

  • 財産
  • 借金

ともに引き継ぎますので、支払い義務が発生することになります。

 

あまりにも借金の額が多い場合は、相続を放棄する方が無難だと思います。

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