国際ブランドとクレジットカードの種類の違い
クレジットカードの種類には、
- VISA
- マスターカード
- JCB
のようなものがありますが、一方では、
- 楽天カード
- オリコカード
- 伊勢丹カード
のような言い方もしますよね。
これらの違いって一体何なのでしょうか?
あまり聞き慣れない言葉もあるかもしれませんが、まず「国際ブランド」について理解していきましょう!
※まとめて「ブランドホルダー」と呼ぶ場合もあります
国際ブランド
現在 日本で発行されて出回っているクレジットカードの大半は、5種類の国際ブランドのいずれかが付いたカードとなっています。
(1)Visa (ビザ)
世界中に決済技術を提供していて、日本でも一番有名ですね。
ただ意外と知られていないのは、Visa Inc.本体ではカードの発行をしていないということです。
前述どおり決済技術を提供することで、ブランドライセンス料を主な収入源にしています。
色々なクレジットカードにVISAのロゴが付いているのはそういうことです。
つまり、あれは国際ブランドであって、カードの名前ではないのですね。
(2)MasterCard (マスターカード)
前述のVisa同様、世界中に決済技術を提供しており、本国アメリカのMasterCard Worldwide本体でのカード発行は行っておりません。
Visaとライバル関係にありますが、比較的EU圏で強いと言われています。
個人的には日本国内ではVisaより弱い印象です。
(3)Diners Club (ダイナースクラブ)
世界で最初に誕生したクレジットカードといわれ、前述の2社とは異なり自社でのカードの発行も行っています。
※ダイナースクラブが設立されたのは、創業者が食事をした際に財布を忘れて恥ずかしかったことがきっかけだそうです
本国アメリカでは一時シティグループの傘下になりましたが、現在はディスカバーグループ傘下となっています。
日本では引き続きシティグループが事業を行っています。
後述のAMEXとならび、世界中でステータス性は抜群に高いカードなのです。
(4)AMEX (アメックス)
American Express (アメリカン・エキスプレス)、通称アメックスと呼ばれ、自社でのカード発行も行っています。
ブランドイメージの高さでは前述のダイナースクラブと1・2位を争うほどのステータス性があり、招待制のセンチュリオン・カードや旅行でのサービスなど、世界中で富裕層に与えてきた影響はかなり大きいものといえるでしょう。
日本でも知名度は高いですが、「サポートデスクのサービスは良いけど、使えるところが限られる」というのが一般的な評価となっています。
(5)JCB (ジェーシービー)
日本発の国際クレジットカードブランドで、国内では幅広くライセンスの提供をおこなっており、自社でもカードの発行を行っています。
個人的な見解では、加盟店がアジア圏に集中しており、アメリカ本土、 EU圏ではまだまだ開拓の余地がありそうな印象です。
(6)中国銀聯(ちゅうごくぎんれん)ユニオンペイ
中国人が日本に爆買いに来て話題になったことの一つが銀聯カードです。
銀聯カードを発行しているのが中国銀聯(ユニオンペイ)なのですが、あまりにも会員数が急激に成長している為、第六の国際ブランドと呼ばれ始めています。
中国銀聯が企業として誕生したのは2002年なので、比較的に歴史はまだ浅い会社ですが、
- カードの発行枚数は50億枚以上
- 取扱高では既にVISAを抜いている
と破竹の成長を遂げています。
ただ、中国人が日本に来て利用しているのはデビットカードで、日本人がわざわざ銀聯カードを発行する意味はまだそれほど大きくはありません。
よほど中国に行く回数が多くなければ、これまで通りビザかマスター、JCB、アメックスあたりを選んでおいて方が良いでしょう。
このような国際ブランドがあるということを踏まえたうえで、次に「カードの種類」に移っていきましょう!
カードの種類
国際ブランドではなく「カードの種類」というと、以下の3種類にくくられます。
- ハウスカード
- プロパーカード
- 提携カード
(1)ハウスカード
クレジットカード発行会社との提携先でのみ利用ができるカードです。
国際ブランドとの提携がないカードなので、特定の場所でしか利用できません。
具体的な例をあげてみます。
PiTaPaベーシックカード (スルっとKANSAI)
関西エリアで発行されているもので、首都圏でいうところのPASMOのような存在ですね。
コスモ・ザ・カード ハウス (コスモ石油)
コスモ石油でガソリンを入れる際に使えるクレジットカードです。
「オーパス」の方は国際ブランドと提携しています。
伊勢丹アイカード (エムアイカード)
三越伊勢丹の旧伊勢丹で発行されていたカードです。
ニッセンマジカルクラブカード
このハウスカードは既に発行終了されています!
ハウスカードまとめ
これらはほんの一例ですが、ハウスカードは全体的に百貨店やガソリンスタンドなどに多いです。
ややこしいのは、
- 無印良品のMUJIカード
- 丸井のエポスカード
- JALカード
- ANAカード
の場合は、お店や航空会社の名前は入っていますが、基本的には日本でも海外でもどこでも使うことができるのでハウスカードではなく普通のクレジットカードということです。
ハウスカードは時代の流れと共に少なくなってきているので、上記の区別がつかなくてもそれほど心配する必要もありません。
(2)プロパーカード
一言でいうと、ブランド会社がどことも提携せずに発行したクレジットカードです。
聞くとそのまんまなんですけど、
- 百貨店
- 鉄道会社
- ガソリンスタンド
などと提携しているクレジットカードのことを提携カードというのに対し、どことも提携していないカードをプロパーカードと言います。
例えば、国際ブランド自身が独自に発行しているのは、
- アメリカン・エキスプレス・カード
- JCBカード
- ダイナースクラブカード
です。
VISAとマスターカードはプロパーは出しておらず、全て提携カードとなっています。
具体的に例をあげていきます。
アメックス
AMEXが発行したAMEXゴールドカード
アメックスはセゾンと提携して、少し格下げしたカードを発行していますが、そちらはプロパーではなく「提携カード」ということになります。
JCB
JCBが発行したJCBカード
また、国内の発行会社(イシュア)が独自に発行しているものもプロパーカードと呼ばれます。
- ジャックス
- セゾンインターナショナル
- 三井住友VISAカード
- MUFGカード(三菱UFJニコス)
この場合は国際ブランドとは提携しているということになりますが、プロパーカード扱いなところが、やや複雑に感じられます。
ジャックス
ジャックスが発行したVISAカード
プロパーカードまとめ
こういったプロパーカードは何かに特化しているわけではないのですが、利用者側からしてみれば、どこで使っても恥ずかしくない日常のメインにしやすいカードとも言えます。
特に目的がなく、はじめてクレジットカードを作る場合にはおすすめです。
きっと長く愛用できると思います。
また、カード発行会社も国内ではブランドとして利用できます。
例えば上で紹介した3枚目のジャックスVISAカードでは、ジャックスのマークがある場所でもVISAのマークがある場所でも利用が可能です。
(3)提携カード
クレジットカードを発行している企業を分類してみると、
- 銀行系
- 信販系
- 大型小売業(デパートやスーパー等)
- 流通業(旅行会社、交通・航空会社等)
- 消費者金融
など、多くの会社やストアが発行しています。
基本的には、独自で決済ネットワークを築いているのではなく、海外でも支払い可能である、
- VISAカード(北米系)
- Master Card(ヨーロッパ系)
- JCB(日本)
などの国際ブランドと提携して発行していることから「提携カード」と呼ばれます。
そのお店に特化した特典などが付帯されているので、特定の用途に限定するならポイントやサービス面でとても優れています。
また、プロパーカードと同様、国際ブランドが付与されています。
こちらも具体的に例をあげていきます!
ファミマカード
ポケットカード社がファミリーマート、Tポイントと提携して発行しているJCBカードです。
ゆうちょカード
三井住友カード社がゆうちょ銀行と提携して発行しているJCBカード。
無印カード
セゾンカード社が無印良品と提携して発行しているVISAカード。
提携カードまとめ
上記は数多の提携カードのうちのほんの一部にすぎません。
ぜひ、お気に入りのショップにも提携カードがあるかどうかチェックしてみてください。
日常生活でいつも決まったお店で定期的にお金を使うのであれば、いっそ提携カードを持ってしまった方がお得ですよ!
クレジットカードの種類まとめ
いかがでしたでしょうか?
「国際ブランド」と「他のクレジットカードの種類」の違いはわかりづらいですが、上記の知識を持って日常生活で目にするカードをよくチェックしてみてください。
それだけで、クレジットカードの仕組みを自然と理解できるようになっていくと思います!
審査に自信がない方
どうしてもクレカが欲しい人にお勧めの一枚。選ばれている理由とは?
現在収入がある方に有利
過去の履歴より「現在の収入」を重視して審査
クレジットカードの代替案
代替案としてバンドルカードという選択肢も!