身分証明証のようなもの
海外の人は、ほとんど現金を持ち歩くことはしません。
- レストランでの食事代
- ホテルでの宿泊費
- ガソリンスタンドでの支払い
- 店舗でのお買い物だけでなく、街なかの少額決済
まで、あらゆる場面での支払いでクレジットカードを使用しています。
そして、「どこのクレジットカード会社の、どのようなカードを持っているか」で、その人の信用性(クレディビリティ)を証明する役割も担っています。
言わば「お金を使える人かどうかの身分証明証」のようなものです。
これは、大げさに言っているようで、言い過ぎではありません。
海外では、利用するお店やホテル等の接客内容がクレジットカード一枚でガラリと変わります。
より審査が厳しい有名な会社のクレジットカードを持っている場合は、お店側はその人のことを、
- 信頼性があり
- お金をたくさん使ってくれる上客
だと見て、より質の高いサービスを提供してくれるのです。
言ってみれば、クレジットカードによって、お客に対する見る目が変わるのです。
ですから海外ではVIP専用サービスの種類が多いですし、金額も普通の人が払えなくくらいに高く設定されているのでビジネスとしても成り立っています。
この感覚は「誰に対しても平等に接しないといけない」というルールがある日本と大きく異なるところです。
海外でクレジットカードが必要になる時
海外では、上記のようにクレジットカードが信頼性を示す身分証明書になりますが、それだけではなくサービスを利用する為に最低限必要なアイテムでもあるのです!
ホテルに泊まる時
海外では、ホテルのフロントでチェックインする時に、まずクレジットカードの提示を求められます。
もし提示できない場合には、
- 宿泊できない
- 保証金としてデポジット(現金での預託金)を求められる
のどちらかの対応に切り替わります。
なぜデポジットが求められるのか?というと、海外のホテルでは、
- 宿泊日数の延長による追加費用
- ルームサービス、電話代、クリーニング代、スパなどの利用料金
- ホテル内でのショッピング
- 部屋を汚されたり水浸しにされたり、設備を壊された時に発生する修理代金
などの宿泊料金以外の費用も含めて、チェックアウト時にまとめて精算できるようになっているからです。
ホテル側としては、散々サービスを利用された後で「支払えません」と言われてしまうリスクを避ける為に、クレジットカードもしくはデポジットを要求してくるわけです。
デポジットを求めれるのはアメリカやヨーロッパ、一部のアジア(シンガポール、香港)の高級ホテルだけではありません。
日本人がよく行くアジアのタイ、台湾、マレーシアなどでも同様です。
【デポジットでなるべく済ましたい】
また、「デポジットで泊まれるならカード無しでも良いのでは?」と思われるかもしれませんが、海外の場合は、
- 国によっても
- 州によっても
- ホテルの経営方針によっても
色々な事情でルールが異なってきます。日本のように統一ルールを期待しても無駄なのです。
現地に行って、クレジットカード無しで泊まれる宿泊先を探すことができる上級者でなければ、やはりカードを保持して行きましょう!
【デポジットの相場】
支払うデポジットの額もケースバイケースです。
- 1泊分の宿泊料
- 宿泊料×宿泊日数
- 宿泊料×宿泊日数×2〜5倍
などなど、下手をすれば通常の数倍の現金が必要になることもあります。
【日本の旅行会社のツアーでも必要?】
最近ではツアーでのパッケージ旅行で宿泊する際にも、クレジットカードが必要なケースも増えてきますのでご注意ください!
これは上記で書いた、ホテルのルームサービスを利用することを想定された対応です。
宿泊料金に関してはパッケージに含まれているはずですので、請求されることはないはずです。
レンタカーを借りる時
海外旅行や出張でレンタカーを借りる時にもクレジットカードの提示が必要になります。
レンタカーを借りる方法には、
- 旅行会社経由
- 事前に自分でネット予約
- 街のレンタカー屋さんに飛び込みで
というようなパターンがありますが、基本的にはどの場合にも提示が必須です。
注意点としては、先に料金を銀行振込みで支払い済みであっても、クレジットカードの提示が必要になることです。
レンタカーには事件、事故、故障などが起こるリスクがあるので、やはり借りる人がどんな人なのか?万が一の際に支払い能力があるのか?を証明する為の身分証明証が必要なのですね。
また、レジャー等で必要なその他のレンタル品、例えば、
- レンタサイクル
- スキー、スノーボード
を借りる時にもレンタカーと同様のことが起こりえます。
免税店でお買い物をする時
一部の国では、高級な免税店でショッピングをする際にも、提示を求めれるたという話も聞いたことがあります。
現地オプショナルツアーにお申し込みする時
外国に行ったら、現地でしか味わえない体験をする為に「オプショナルツアー」に参加する方も多いですよね。
こちらも大半がクレジットカード必須です。
いわゆるドタキャンが多いので、当日キャンセル代をシッカリと請求できるようにする為ですね。
このように、海外はクレジットカードがないと面倒なことになってしまう社会システムになっていますので、必ず「身分証明証」として持っていくようにしましょう!
注意点(1)JCBよりVISAやマスターカード
日本で発行するクレジットカードは、国際ブランドが、
- VISA
- マスターカード
- JCB
のほぼ3択であると言えます。
この中でJCBは日本の会社ですので、イマイチ海外の加盟店獲得が進んでいません。
つまりJCBだと外国のショップで使えない可能性があります。
その点ビザとマスターカードは、グローバル企業ですので、まず間違いなくどこの国でも使えます。
JCBしか持っていない方は、VISAもしくはマスターのどちらかを合わせて2枚持ちで行かれると良いでしょう!
注意点(2)トラベラーズチェックは使えるかわからない
留学生を初めとして「紛失や盗難時に再発行できるトラベラーズチェック(T/C)」をたくさん持っていく方がいますが、トラベラーズチェックはクレジットカードほど認知度が高くありません。
アメリカ(ハワイ、グアムまで含む)なら大丈夫かもしれませんが、それ以外の国(ヨーロッパでさえも)使いづらいのが現状です。
【アメリカならOK?】
かつてはデポジットをトラベラーズチェックで支払うことができましたが、2014年に日本でのトラベラーズチェック発行が廃止されてしまった為、今後はアメリカでも使用できるところが少なくなっていくと予想されます。
日本人は身分証明というよりサービス重視?
日本でクレジットカードを持つ動機や理由は、「身分証明書の役割」というよりも、お得なサービスを受ける為という方が多いですね。
なので日本で発行されているクレジットカードのサービス力というのは本当に多種多様に進化してきました!
主婦を中心とした女性に人気
主婦や女性をターゲットにしたクレジットカードは、デパートやスーパー等で支払い用として使えるだけでなく、
- ポイントが貯まりやすい(還元率が高い)
- 会員だけの割引き価格が適用される
- 誕生日特典がある
といった機能を持ったタイプが人気あります。
スーパーなどでは、クレジットカード一体型とそうでないタイプのポイントカードがあります。
頻繁にお買い物をするのでしたら、思い切ってカード払いに切り替えると、小銭の管理の煩わしさから開放されてスッキリしますよ!
ポイントが貯まりやすい罠
ポイントが貯まりやすいというのは、人気の付加価値の一つですが、持ったら手放せなくなってしまうというポイントの罠もあります。
ポイントが貯まっているので、使い切らないで解約するのがモッタイナイ。
でも、ポイントは定期的に貯まっていくものですから、いつまで経っても使い切れない。
というカード会社の作戦ですね。
特に代表的な一枚と言えば楽天カードでしょう。
楽天でお買い物すると購入金額の1〜10%がポイントで貰え、次の買い物の時に実質的な割引として、すぐに使うことができます。
「3000ポイント貯まったら使える」というような制限が無いのも重要な点で、次回からすぐに使うことができるので便利なのです。
年会費もかからず手軽に持っていられるので、私にとっても付加価値の高い一枚となっています。
仕事で車を使う方にも人気
仕事でクルマに乗られる方でしたら、ガソリン代が割引きになるカードが人気です。
リッター2円引きというのが相場になっています。
各ガソリンスタンドごとに提携カードが発行されているので、よく使うスタンドのものを選びましょう。
ここらへんはマイルと同じで、ライバル各社で同じポイント制度にしてくれた方が、利用者にとっては便利なところですよね。
ETCカード
高速道路の料金支払いがスムーズになるETC。
本カードとは別に、ETCカードを発行してくれるカード会社が多数あります。
ETCカード自体のサービス力に差はありませんので、本カードの実力で選び、ETCカードを便乗する感覚で選びましょう!
ロードサービス付き
数は多くありませんがロードサービスが付帯しているカードもあります。
- 事故、トラブル時のレッカー移動
- パンク時のタイヤ交換
- ガス欠時の給油作業
- バッテリーが上がった時に交換
- カギ紛失時の解錠
などが起こった時にJAF等を呼ぶことができます。
個別にロードサービスに加入している方は、カード付帯サービスを利用してみましょう!
飛行機にたくさん乗る方にはマイルが人気
仕事で出張が多く頻繁に飛行機を利用するビジネスマンなどを対象にしているのが、マイレージ付きのカードです。
これも言わばポイント制ですね。
飛行機代によって貯まったマイルポイント分で、無料でチケットを買えたり、他のポイントに移行したりと、用途は様々です。
旅行保険
旅行にたくさん行かれる方は、クレジットカードに旅行保険が付帯されている方が付加価値が高いです。
カードによって、
- 国内旅行傷害保険
- 海外旅行傷害保険
のどちらか、もしくは両方が付帯されているかが異なります。
海外旅行傷害保険が付いている方が、基本的にはランクの高いクレジットカードで、両方付いているのはさらにグレードが高いです。
また、傷害保険が適用される条件についても要注意が必要です。
- 利用付帯:カードを使って旅費を支払った場合に適用される
- 自動付帯:カードを持っているだけで自動的に適用される
の2パターンがあるからです。
もちろん自動付帯の方が、私たち所有者にとってメリットが大きいので、このサービスが付いているカードはグレードが高いと言えます。
空港ラウンジサービス
飛行機に乗る為に羽田空港や成田空港へ行って、搭乗時間まで待っている時に「ラウンジ」を利用してみたいと思ったことはありませんか?
ですが、あのラウンジは有料なのです。
特定のクレジットカードには、あのラウンジに無料で入れる為のパスを特典として付けてくれているものがあります。
例えば楽天プレミアムカードの場合は、世界600ヶ所以上のラウンジに入ることができるプライオリティパスといものが特典で付属しています。
観光に役立つデスクサービス
旅行に行った時に、
- ホテル、旅館などの宿泊施設
- 人気の飲食店
- 有名な観光地
- 交通機関
についての情報が欲しくなったりすることはありませんか?
今はスマートフォンがあるので国内であれば自分で調べることができるかもしれませんが、海外旅行となると難しいですよね。
クレジットカードのデスクサービスを利用すれば、電話で上記のような情報を教えてもらうことができてしまうのです。
また、カード会社と提携している
- レストラン
- ゴルフ場
- レンタカー
などの予約(リザベーション)までできてしまいます!
とにかく1枚ゲットしよう!
- 身分証明証としての役割
- クレジットカードが提供するサービスを利用したい
いずれの理由にせよ、クレジットカードの一枚は絶対に欲しいですよね。
なかなか審査に通らない方は「審査に自信がない方におすすめのクレジットカード」のページがオススメです。
また、ブラックリストの方は「ブラックリストの人がクレジットカードを作れる方法」を参考にして、発行まで絶対に諦めないでください!
審査に自信がない方
どうしてもクレカが欲しい人にお勧めの一枚。選ばれている理由とは?
現在収入がある方に有利
過去の履歴より「現在の収入」を重視して審査
クレジットカードの代替案
代替案としてバンドルカードという選択肢も!